昨年10月より、実験小動物用MRI「MR VivoLVAⓇ 1508 (1.5T 80mm)モデル」を使った、再生医療研究支援ツールとして、幹細胞用ラベル造影剤「MR tracker CL」を発売いたしました。
この試薬は、細胞培養培地中に1%(v/v)になるように添加し、24時間で細胞内に鉄粒子を導入します。細胞内に導入された鉄粒子の陰性造影効果で、約1×105個/30μL程度のラット間葉系幹細胞があれば、本MRI装置で観察できることが示されました。また本試薬は細胞の増殖能および分化能に影響を及ぼしませんでした。
「MR VivoLVAⓇ (ヴィボルバ)」は、従来のMRmini SAの磁気回路と送受信コイルシステムを踏襲し、更に撮像機能やシークエンスを強化した実験小動物用MRIシステムです。
今回、MR VivoLVAⓇ1508を使用し、ラットの心拍同期画像を撮像することが出来ましたので以下にご紹介いたします。
本機種に搭載されている「外部トリガーライン入力機能」を使い、同期撮像を行うことで、肺や心臓といった動きの多い臓器の撮像においても良好な画像を得ることができるようになりました。
撮像方法: | 2Dスピンエコー法(2D-SE) |
TR/TE:500/9 ms Time:1min. |
撮像方法: | 2D高速勾配エコー法(2D-GE) |
TR/TE:75/6 ms Time:2.6min. |
*心拍同期撮像に際しては、MR VivoLVAシステム本体以外に別途心拍信号収集用システムが必要となります。
*このシステムの一部には、前橋市公募型共同研究事業(前橋工科大学(研究代表:小田垣 雅人)・NEOMAXエンジニアリング(株))で開発された技術を
用いています。
*MRmini SAからMR VivoLVAⓇシステムへのアップグレードも可能です。お気軽にお問い合わせください。
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